大往生2012/11/20 19:25

 12月が近づいて、喪中欠礼のはがきが届く頃となった。

 高校時代の〇さんからも頂き、お姑さんが3月に104歳で亡くなられたと知った。

 「まあ!!!」

 二年前、〇さんを訪ねた時、孫、ひ孫に囲まれてベッドでVサインをしているおかあさんの写真が飾ってあった。

 〇さんに電話をかけた。
 お悔やみの前に思わず「素晴らしい一生だったわね~」と言ってしまった。
 〇さんは「そうね、天寿を全うした感じ」と答えた。

 今の時代に自宅で最期を迎えられ、3人の子供にそれぞれの孫がいて、104年の間 逆縁に遭うこともなく各家族と円満に交流して過ごしたという。

 おかあさんは長男の所で老後は過ごされたが、私が故郷にいるころは〇さんの家はわりと近かったのでよく遊びに行った。おかあさんとも何回か会っている。

 高校で知り合った〇さんは明るく可愛い人で誰でもお嫁さんにほしくなるような人。
 ご主人は小・中学の同級生で結婚する時〇さんは「おかあさんが素晴らしい人だから結婚を決めた」と言っていた。
 実際、一度もお姑さんに関する愚痴を聞いたことがない。

 おかあさんの経歴は聞いたこともなかったが、電話で初めて知った。
東北大付属看護学校を卒業後、県立病院の看護婦に。その後助産婦として地域で長く働いた。

 誠実に生き切った104年の人生の中には苦労も、努力もあったであろう。
 また、周りもお互いを理解しようと努力すことのできる人たちだったのだろう。

 「おばあちゃん、バイバイ。」と孫や大勢の家族に囲まれて生を終えられるのは幸せなことだ。

 苦しみ、悲しみのない人生などない。
〇さんも病気や入院などあったが、いつもニコニコと明るく笑っている。
 私の目には〇さんもお姑さんのように確かな足取りで歩いているように見える。

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