むかしッコもどき2007/05/24 22:18

 
あるドゴ(所)に、ジッチャどババど いであったど。
二人とも年取ってしまって、物忘れ酷ぐ なっていだど。

 ジイがバスに本を忘れたらしい。
耳の遠いジイに変わってバアが問い合わせの電話をしたら、幸い本は営業所に届いていた。
 あーよかった!!二人はホッとした。
だってその本は図書館から借りてきたものだったから。
ジイがバスに乗って受け取りに行って、一件落着。

 晩方(ばんかた=夕方)
ジッチャがウロウロしていだど。
「ジッチャ、なにが捜してるのだすか?」
「バスに本コ 忘れダみだいだ」
「あえ~!同じ本コまだ(又)忘れだのだすか~~」

 ジッチャ、あっちゴソゴソ、、こっちゴソゴソ。

 「あった~~!!」
 エガッタ、エガッタ! 

 トッピンパラリノプー


 実話かどうかは読む人にお任せするとして^^;;;ほんに、年寄りの暮らしは可笑しくも哀しいものですね~~

註: トッピンパラリノプー
 秋田の昔話の結びにつく「おしまい」を意味する方言。