二人のおばあさん2015/03/21 20:27

 施設には驚くようなしっかりした高齢の方がいる。

 昨日私は104歳と105歳の二人のおばあさんとお話しした。

 104歳の〇さんは私が毎回お話をする△さんの隣でテレビを見ていることが多い。
 リモコンを操作して画面に集中しているのでお邪魔をしないように「こんにちは」と挨拶だけする。

 前回△さんが84歳の誕生日を迎えたと聞き写真に短いメッセージを入れたカードを作った。
 △さんがそれを〇さんに見せていたとき、その日が〇さんの104歳の誕生日だったことが分かった。
 流れで「おめでとう」を言って「〇さんにも次までに作ってきましょうね」と言った。

 昨日、そのカードを渡したら「〇〇小校庭のさくら 樹齢300年」の文字を眼鏡なしで読んで、「家にいる頃は毎年この桜を見ていた」というのでビックリしてしまった。少しは思い出に繋がったろうか、うれしい偶然であった。

 105歳の◇さんとは初めての対面だった。
耳がかなり遠いからお話は無理だろうと言われたがしっかり話された。
 
 左目は若いころ仕事で悪くした。この頃右目も見えなくなってきたと言った。
 私が顔をぐっと近づけて「私の顔が見えますか」と聞いたら、「見えますよ。美人です」と言う。「わ~うれしい!」と思わず手を握った。

 初めてとは思えない楽しい時間を過ごした。
105歳にして他人を喜ばせる心遣いの出来ることに感心した。

 △さんも◇さんもお手本のように素晴らしいおばあさんだ。