ハタハタがきたぞ~2010/01/11 15:24

 《姉が送ってくれたはたはたずし》

 秋田音頭に「八森ハタハタ男鹿で男鹿ブリコ」と歌われる男鹿半島は私の生まれ育った地からそれほど遠くはない。

 その地に今も住んでいる三番目の姉から生のハタハタと寿しが送られてきた。
 ハタハタと言えば北の日本海側に住む人(特に秋田)には特別の思いがある。

 厳しい雪と寒さに閉じ込められる冬に神様からの贈り物のように押し寄せるハタハタの群れはそこに住む人の冬の蛋白源として貴重なものだった。
 12月になって雷が鳴り、ハタハタがきたド~となると家々では箱単位で買い求め、味噌漬け、塩漬け、しょっつる(魚醤)ハタハタ寿司などとして保存した。

 私も冬の間中、櫛に刺したハタハタを囲炉裏で炙ってくる日も来る日も食べさせられた。

 その頃ハタハタの揚がる港はお祭りのような賑わいだったと聞く。
あまりの大漁に漁師は箱代にもならないと嘆いた。
 所が、1980年一転、ハタハタは激減した。
もはや、庶民の魚ではなくなった。市内の高級料亭で千円で出ているという話もあった。
 20年ほど前、地元ではハタハタ漁の禁止に踏み切った。(3年間)
色々な対策の成果が出てここ数年、ハタハタの大漁が蘇ったらしい。
 姉の話では車で港まで買いに行くと一キロ100円ほどだったそうだ。

 今は保存、流通の進歩で姉が下ごしらえをしてくれたハタハタが翌日には我が家の冷凍庫に収まり、暫くは懐かしい味を楽しむ事ができそうである。

コメント

_ たらのめめ ― 2010/01/11 16:43

秋田から帰省していた息子が「秋田の人はハタハタを何箱も買っていくんだよ。ハタハタずしは癖があってオレたべれないんだよなあ~」と言っていました。
なべ物に入れるか、みりん干しの加工品ぐらいしか食べたことがありません。
そうそうネットで調べて煮付けたこともありましたっけ・・・

_ eーばあ ― 2010/01/11 19:57

たらのめめさん
ハタハタは他の地方の人には馴染みの薄い魚なので
食べない人が多いようです。
食べ物には味のほかに色々な想いが加わるような気がします。
姉もいつでも、何でも買える今時、3箱も買ったそうです。
お魚を綺麗に食べられるご子息がハタハタ寿司が苦手とは残念です^^。
下戸の癖に日本酒に合うだろうなと思いながら摘んでいます。

_ 竹ちゃん ― 2010/01/11 21:34

新潟に嫁いでいる娘が言ってましたが、
その魚の名前は覚えていませんが、博多では食べているのに
新潟では食べないと。
不思議ですね。
同じ日本なのにね。

_ eーばあ ― 2010/01/12 10:16

初めての土地で暮らし始めると食べ物の違いに
まず驚きますね。
東北を出たことのない私でさえ。
九州から新潟へ遠い地に嫁がれたお嬢さんへの思いは一入でしょう。
新潟辺りは魚介類も豊富なのではないでしょうか。

_ kokoro ― 2010/01/12 20:42

ハタハタの思い出、沢山あります。
何しろうろこのない魚、癖があるので好き嫌いが多いようですが
私の弁当には塩鮭ではなく、糠漬や麹漬のハタハタでした。
エラのところに硬い骨があるしヌルヌルするので軍手をはいて
漬け込んでいた母の夜なべ仕事・・・を思い出します。

_ きんとん ― 2010/01/12 21:02

秋田から五能線周りをした時食べた 「ハタハタ酢飯」?の駅弁は うまかったぁです。
何か 賞を 取った かで 成る程と思い 記憶が深く 東京の駅弁大会にも出品されてお り 行けば買ってきます。
ついでに秋田の「畑のキャビア」?も散らしてあったが、こっちは味がわかりませんですう

_ eーばあ ― 2010/01/13 19:57

kokoroさん
街のほうでもそうでしたか。
コメントを読んで火の気のない板の間で作業していた
わが母がだぶりました。


きんとんさん
ハタハタ寿司がお好きとは嬉しいですね~
郷土の産物の愛好者だと知るととても嬉しいのは郷土愛かな^^。
”ふるさとは遠きにありておもうもの・・”
畑のキャビアはとんぶりと言うものでほうきの実とか?
こちらは味はほとんどなく 長芋などに添えてプチプチした食感をたのしむ位です。

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