体育の日に ― 2006/10/09 10:52
今日は体育の日。運動会に相応しいお天気になった。
子供の頃の運動会は学校行事というよりは村の一大イベントで、その日は男衆はおおっぴらにお酒が飲め、主婦は重箱にご馳走をつめて集まった。
私の学校では運動会は校庭を使わず、その日だけ、歩いて30分もある山手のすり鉢型の運動場で行われていた。
父兄は山の斜面から運動場を見下ろすように子供たちに声援を送り、木々が陽をさえぎってくれたから良い具合に見物できた。
昼休みは子供たちが家族の輪の中に加わってご馳走を食べた。
戦後、昭和二十年代の運動会はお祭りのような一日だった。
私はかけっこは特別遅くもなかったが一等賞を貰ったこともない。
それでも運動会はいつもとは違う楽しい行事だった。
しかし 六年生になってからの運動会は寂しいものとして残っている。
3年間、事情で母が家にいなく、運動会を見に来てくれる人がいなかった。
父が親戚のうちに私たち3姉妹の世話を頼んでありおばさんたちは優しくしてくれたがお昼休みは気の重い時間だった。
今の運動会はすっかり変わってしまったようだ。
徒競走も力の差を出さないようにグループ分けをしているときくが本当だろうか。平等のはき違いのようにも思える。
かけっこくらい競わせてやりたい気がする。
お昼前には終って子供たちだけ教室で給食を取という。
それでも、近くの小学校の運動会を気まぐれに立ち寄って、走っている真剣な子供の表情を見ると何処の子かも知らないのに胸が一杯になる。
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