二足歩行の宿命2016/07/19 21:03




 祖母は81歳で亡くなったが腰の曲がっていることを気にしていた。
 
 母は母親のそんな嘆きを聞いて自分は腰の曲がった年寄りには
なりたくないと言っていたが76歳で亡くなるころには
願いとは裏腹に腰の曲がった婆さんになっていた。

  何百万年前、人は進化の過程で二足歩行になった。

 直立で歩行するのは人間だけで、脊髄には負担が大きい。
腰痛は二足歩行の宿命と言われている。
 
 私の若いころの年寄りは腰が曲がっていた。
農作業などで前かがみの姿勢でいることが多かったからだろう。
 農耕民族には腰痛が多く、狩猟民族は足を使うから少ないともいわれる。
 
 今、周りには腰の曲がった年寄りを見かけない。
 私たち姉兄五人も腰は曲がっていない。
 腰の曲がっている人は見かけなくなったが杖を持っている人は多い。
駅で待ち合わせをしていると行きかう人の中に杖を持っている人の多さに驚く。
 
 86歳の姉は最近腰が痛いと言い、私も痛みはないが膝の不調を抱えている。
 二足歩行の宿命かもしれない。

 ○さんは40年前に腰の手術を受けた。
 杖を使っているが歩行が不自由そうだ。
 
 一年ほどの間に 知り合いが三人腰の手術をした。

 リハビリなど、本人の大変な努力の結果もあるなのだろうが、
スムーズな綺麗な歩き方をしている。
 
 40年前とは手術も違っているのだろう 医学の進歩を感じる。